「ソーキ肉のおつゆ」?・・ソーキというのは豚のアバラ骨の肉のことです。お洒落に言うと「スペアリブ」ですね。沖縄ではソーキ骨(ブニ)と言います。この骨付き肉を使ったお汁はとっても美味しく、ちょうど冬の寒い時期にぴったりの汁物と言えます。またこのお汁は召し上がるときに"おろし生姜"を入れるようにしますので、風邪ひきさんにもぴったり!体が芯まで温まりますよ。それではレシピをご紹介。 |
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●まずは、用意するもの。(5人分を目安にします) @豚の骨付きアバラ肉(沖縄ではどこのスーパーへ行ってもお汁用にカットされたものを売っていますが、皆さんのところはではどうでしょうか?お肉やさんで長さ5〜7cm程度にカットしてもらいましょう。肉は骨が1〜2片付いた状態にします。これを700〜800g用意します。 A昆布。 乾燥昆布の袋入りのものが市販されています。なかには出汁用と書かれたものがありますが、どれでも結構です。これは出汁を取ることと、実際にそれを召し上がっていただきます。 B大根。600g程度(600gというと普通の大きさの大根の半分ぐらいでしょうか) C鰹だし。2カップ(市販の顆粒状のもので結構です。それをお湯にといておきます) D塩。小さじ1.5(最初から1.5の塩を入れるのではなく2〜3回に分けて濃さをみながらつぎ足していきましょう) E醤油少々 Fおろし生姜 |
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■ご用意できましたか?それでは作り方です。 |
はじめに、下ごしらえを・・・。 @ソーキ肉(豚アバラ骨付き肉)に熱湯をかけてから湯洗いし、汚れを落します(左の写真)。それをお鍋に入れ、ひたひたになるぐらいのお水を入れて、火にかけます。 | |
A軽く茹で上がったら、一度そのお湯をこぼします。ゆでこぼすことによって、脂やアクを取り去ります。(左の写真) B昆布は表面をさっと洗って、水に戻し柔らかくなったら6〜8cmぐらいの幅で長さ10cmぐらいに切り、縦に二つ折りにして、更に結び昆布にしておきます。 C大根は4cm厚ぐらいに輪切りにして、4つに切り分けます。 | |
それでは、お料理へと入ります。 Dお鍋に適量の水とAのソーキ肉を入れて強火にかけます。沸騰したら充分にアクを取りましょう。弱火にして1時間〜1時間半ほど煮込みます。 Eそこへ、昆布と予め用意しておいた鰹だし2カップを入れ30−40分ほど煮こんでから、大根を加え、塩と醤油で味付けします。 | |
F更に時間をかけてじっくりと煮込みます。途中表面に浮いたアクを何度も手間暇かけてすくい取りましょう。 ■煮こむポイントは、肉を箸でつまんだとき肉が骨からポロッとはずれるくらいに煮こむこと。アク取りをしていると段々と煮詰まって水分が少なくなってきますので、最終的に味見をしてお湯を足すなどして調整します。軽く塩味が効いているくらいにします。醤油は隠し味です。醤油の味が表に出てこないぐらいがちょうど良いと思います。我が家では、ソーキ肉だけを塩・鰹だしで煮込み、一日置いて次の日に、昆布・大根を加え最終的に味を整え(この段階で隠し味の醤油を少々加えます)、大根が煮詰まった頃に食べます。そうしますとお肉に充分味が沁み込んで美味しくなります。 | |
■これで出来あがり!! さあ盛り付けです。 深めの器に盛り付けます。おろし生姜は小皿に出して、好みに応じて汁に混ぜてお召し上がりください。 ■本土では、ほとんどが昆布は「出汁」を取るだけに使いますが、昆布には栄養分がたくさん含まれています。このように汁物にして召し上がりますと大変美味しいです。沖縄が日本のトップクラスの長寿県であることは良く知られています。沖縄県民は老若男女を問わず、こうした伝統的な料理を食べます。これが長寿の秘訣です。 | |
■沖縄は昆布の消費量が日本一だといわれています。北海道で採れた昆布が、昔からその多くが沖縄へと運ばれてきました。もちろんそれは食材としてです。そして、お肉の料理、特に豚肉を料理に使用する場合、必ずと言って良いほど一度湯がいたものを使います。それで脂肪分とアク抜きをするのです。一度湯がいても煮こんでいくうちに骨の髄からも素晴らしい出汁が出ます。この「ソーキ肉のおつゆ」は、そうしたお肉と、昆布、大根という絶妙の組み合わせで、素晴らしいお料理となります。更に生姜を加えることによって、食欲増進と胃腸の調子を整える効果もあるのではないでしょうか。体調が思わしくないとき、風邪気味のときなどにも美味しくお召し上がりになれます。 是非一度作ってみてください。お勧めの一品です。本当においしいですよ!! | |
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